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米製造業は空洞化しないか
2017/01/10
雇用確保」を自賛
2016年12月初めトランプ次期米国大統領は、インディアナ州の大手空調機器メーカーキヤリア社(Carrier)を訪れ、メキシコへの工場移転の計画見直しで合意したと発表した。個別企業への異例の政治介入で、大統領就任前から「成果」をアピールした。
 
  「1100人の雇用を守ることができた。とても素晴らしい」。トランプ氏はキヤリアの従業員を前にそう自賛した。減税や規制緩和を進めることで、「企業はもう米国を離れない」と強調した。
 
  今回の合意は、「ディール(取引)」を好むトランプ氏流の手法がうかがえる。キヤリア社は、ペンス次期副大統領が知事を務める同州から10年間で700万ドルの税優遇などを受ける見返りに移転計画を見直し、今後1600万ドルを投資することになった。
 
  同社は「1000人以上の従業員の雇用を維持する」と説明する。しかし、従業員が加盟する全米鉄鋼労働組合(USW)支部のチャック・ジョーンズ組合長は「実際に維持されるのはもっと少なくて、600人分の仕事はメキシコに移る」と話したという。
 
米インディアナ州インディアナポリスのキヤリア社の工場
 
  昨年2月キヤリア社は、この工場を閉鎖してメキシコに拠点を移す計画を発表していた。これに対し、トランプ氏は選挙中、再三にわたり同社を名指しで批判した。
 
  トランプ氏は工場での演説で、キヤリアの親会社で航空・軍需などの複合企業ユーナイテド・テクノロジーズ(UTC)のグレッグ・ヘイズCEOに電話をかけ、交渉したことを明らかにした。UTCは米政府関連への納入も多い。
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